男性の医療事務について

医療事務としての対応について

 医療事務の仕事に就いてから、色々なミスをしました。同姓同名の患者さんのカルテを間違えたり、お渡しする薬を出し忘れたり、保険証を返すのを忘れたこともありました。カルテから住所を見て、地図で探しては、仕事が終わってから謝罪がてら、お届けに行ったものです。その度に先生からは注意されて、かなり落ち込むのですが、ミスをすると二度と同じミスはしないように注意するようになりますから、今では大きなミスはしなくなりました。

 どんな仕事でも叱られると落ち込むし、褒められるともっと頑張ろう!っていう気分になりますよね。褒められるのとは違いますが、医療事務の仕事をしていると、とにかく患者さんに「ありがとう」という言葉を言われます。「ありがとう」って素敵な言葉ですよね。患者さんの痛みを取るのは医師の仕事。医療事務は、受付や会計の仕事をして患者さんの治療には関わってないのに「ありがとう」と言ってもらえるのです。先生から「ありがとうって言われる仕事って、そんなにないよね」と言われた事があります。確かにそうかもしれませんね。

 以来、私は買い物に行っても、必ずレジの人に「ありがとう」を言うようにしています。(もちろん病院では受付の人に「ありがとう」を言います)皆さん、とても嬉しそうな顔をして下さいます。人の笑顔はいいものです。治療に来られる患者さんが暗い表情であっても、帰る時には笑顔で帰れるように、医療事務員として温かな対応が出来るようにしていきたいものですね。

 

男性の医療事務について

 医療事務は、女性が多い職場ですね。勤務体制が選べるという利点がありますから、パート希望の主婦達が多いせいでしょうか。私のクリニックでも、やはり女性のスタッフしか採用されていません。(女性のほうが患者さんに威圧感を与えないという医師の観点からなるものですが・・・)

 時折、「医療事務の募集はありませんか?」と男性から電話がかかって来ることがあります。男性だって優しい人はたくさんいますし、むしろ男性のほうが丁寧な対応をされるかもしれません。医療事務も、時には力仕事をしますから、男性がいればいいのになと思うことも多々あります。しかし、クリニックなどで男性の医療事務員を採用する所は、残念ながら少ないようです。

 むしろ、総合病院のような大きなところは、男性の医療事務員が不足しているところもあるそうです。女性にしか出来ない仕事があるのならば、男性にしか出来ない仕事だって絶対にあるんですよね。

 整形外科では、診察時にレントゲンを撮る事が多いのですが、足の不自由な方だったり、腰が痛くて動けない患者さんをレントゲン台に乗せるのが大変なのです。この時ばかりは、医療事務も補助に呼ばれますが、腰を痛めそうなくらいの重労働です。こんな時は、本当に男性スタッフがいれば、いいのになと思います。(こんな時ばかり頼ったら怒られそうですね)

 医療事務は、男性でも女性でも働ける仕事です。医療に興味がある人なら、間違いなく面白い仕事でしょう。