サイパン島における戦争の傷跡

サイパン島の景勝地

 サイパン島は、かつてサイパン島の戦いが繰り広げられ、日本軍も含め、現地の住民も巻き込んだ大変な悲劇が起こりました。その爪あとは、今もサイパン島のあちこちに見ることができます。たとえば、終戦を願ったカトリック教徒による、聖母マリアの祠、や日本兵や住民が投身自殺を図った、バンザイクリフ、そのほかスーサイドクリフもそうです。スーサイドクリフは、マッピ山頂にある断崖です。非常にすばらしい眺望を楽しめる、観光スポットです。しかしここも戦争中に悲劇が行われた場所のひとつなのです。スーサイドクリフとは、「自殺の崖」という意味です。この名前の通り、悲惨な歴史をもつところです。現在は、この名称を改め、「ラデラン バナデロ」と変える動きがあります。現在ここは平和記念公園となっています。

 サイパン島は、観光を売り物にしているように、すばらしい景勝地を随所に見ることができます。

 たとえば、お勧めは、「キャビトルヒル」です。クロスアイランドロード沿いに知事公邸があり、この島の中央にある丘です。ここからは、タナバグ港やマニャガハ島を見渡すことができます。交通が不便なのが難点であるサイパン島ですが、島を一周する場合には、是非、寄ってみてください。レンタカーなどを利用するといいかもしれませんね。

 その他、バードアイランドも良いでしょう。その名前の通り、海鳥が集まる小さな島です。ただし島へ渡ることはできません。

 

サイパン島における戦争の傷跡

 サイパン島は、太平洋戦争中にサイパンの戦いが繰り広げられ、さまざまな被害を受けました。住民を巻き込んでの激しい戦闘がこの地で行われたのです。その傷跡は、今もサイパン島のあちこちに残っています。サイパン島の観光には、リゾートなどでの娯楽も含めて、これらの戦争の傷跡をしばし歩いてみることもお勧めします。現在でもアメリカ合衆国のコモンウェルスという立場にあることから、さまざまな規制のもとで生活している、住民の本当の姿をみることができるかもしれません。

 たとえば、聖母マリアの祠があります。戦争中にカトリック教徒が建てたものです。戦争の終結を願い、マリアの像を安置したのです。この聖母マリアの祠に行くには、まずキャビトルヒルからクロスアイランドロードを南下します。そのあと、Y字路にさしかかったら、そこを左折すると、そこにマリア像が建てられています。道脇には、小さな看板があります。ただし、見落としがちなので注意が必要です。

 その他、バンザイクリフも、戦争をめぐるスポットです。島の最北端の岬です。ここは、第2次世界大戦中に、追い詰められた日本人兵士や民間人がこの断崖から80メートル下の海に身を投じたのです。このとき、米国軍はやめるよう説得にあたったそうです。その数は、1万人ともいわれ、この悲劇の大きさを示しています。現在は、慰霊碑が建てられています。また、たくさんの供養塔もあります。