FX取引の為替差益について

FX取引で得る利息収入について

 FXの魅力の一つはインカムゲイン(利息収入)があることです。もっとも、利息収入については、普通の外貨預金や外貨MMFでも同じですが、FXの場合は利息を日々受け取れるということと、スワップポイントと言って、通貨間の金利差を利用して稼ぐので、利率が高いのが特徴です。

 ただし、FXは外貨預金とは異なり、積極的に儲けて行く投資ですから、FX初心者とはいえ利息収入に安住するのは好ましくありません。というのも、1万ドル(120万円とします)に対して年利5%の利息がつけば、利息収入は年6万円になります。複利で運用できますから、10年後の利息収入は約75万円になります。

 これはこれで結構な資産運用で、実は日本でも20年くらい前までは普通のスーパー定期預金でも、これくらいは稼ぐことができたのです。現在の日本の涙もでないような低金利政策が長く続くからこそ、FX投資が流行する訳ですが、実はインカムゲインまたはスワップポイントには、不安定要素が2つあります。

 ひとつは、為替相場の変動です。上の例で見ますと、1万ドルが120万円から100万円に下落した場合には、20万円の含み損が発生しますので、おおむね予定していた利息収入の4年分くらいは食いつぶしてしまいます。さらに利息収入も減る訳ですから、上の例だと含み損も含めて10年間の利益は半減してしまいます。

 もうひとつは、通貨銘柄の相手国の金利変動です。FXのインカムゲインは自国と相手国との金利差を利用して稼ぐ訳ですから、相手国の利率が下がれば、インカムゲインも下がります。

 このように、インカムゲインだけでのんびり儲けようとすると、相手国の金利変動までチェックしなければならず、FX初心者には簡単なようで、実は難しくて割に合わないのです。なので、常に為替相場はチェックしていて、キャピタルゲインで着実に稼ぐのを基本にして、インカムゲインは特典として考えておくのが、FX初心者だけではなく、全てのFX資産運用家にいえることでしょう。

 

FX取引の為替差益について

 FXで行われる取引には、大きく分けて、「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2つがあります。ここでは、FX初心者向けに、その概要と違い、使い分け方について説明したいと思います。

 まず、キャピタルゲインは、日本語では「為替差益」で儲けることを言います。為替差益は、FX取引の基本です。いわゆる株の相場差益に相当するもので、大きく儲けるにはキャピタルゲインを中心に据える必要があるのです。理由は、インカムゲインの項で説明しますが、金利のみで儲けようとしても、為替レートがほんの少し変動しただけで、利益がふっとんでしまい、損はしないが儲けもでないということになりがちだからなんですね。これでは、FX初心者は全然面白くないですよね。

 もちろん資産保全のために外貨口座を開設しているのなら、とやかく言うことではないですが、儲けようと思ったら、まずは為替差益で儲けるキャピタルゲインを中心に据えるべきなんです。

 そのキャピタルゲインですが、仕組みを言ってしまえば簡単で、要するに「安く買って高く売る」ということです。これは株でも一般のビジネスでも原則は同じです。ただし、FXが株や商取引と違うところは、為替レートが上がっても下がっても儲けが出せるということが挙げられます。言い換えれば「高く売って安く買う」という取引が出来るんです。

 というのは、株や商取引が「買い(仕入れ)」から入るのに対して、FXは「売り」から入ることができるからなんです。たとえば、 1ドル=120円で1万ドル(120万円)売った場合、1ドル=110円になったとき1万ドル(110万円)分を買い直せば、10万円(120万円-110万円)の利益が出ます。

 このように、FXのキャピタルゲインは、相場高、相場安の両面から攻めていくことができるんですね。FX初心者は、まずキャピタルゲインの練習からはじめるべきでしょう。後で書きますが、バーチャルFXというゲーム感覚で出来るサービスがありますので、そこで練習してみるのも賢い方法です。