トイプードルの出産と交配

トイプードルの視覚や嗅覚

 トイプードルの五感についてお話したいと思います。

 トイプードルを含め犬には人間と同じように、五感があります。視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚です。

 人間の場合は、見る事で多くの情報をあつめています視覚の役割が80%以上です。

 これに対し犬は、かぐことや聴くことでより多くの情報を集めています。(嗅覚40%、聴覚30%、視覚20%、その他10%)

 ■犬の視覚

 犬は、近眼で物を見分ける能力は低いのですが、その分動くものを捉える動体視力が優れています。動くものであれば、人間はわからなくても、はるか遠くから察知することができます。

 そして、犬は明るいところで物を見るのが苦手です。赤い色も見にくいと言われています。しかし暗い場所では、わずかな光で何かを感じ取ることができます。

 ■犬の嗅覚

 犬にとって、最も重要な情報源はにおいです。その能力は人間のおよそ100万倍とも言われています。においを伝達する嗅細胞の数は人間が約500万個と言われ、犬は2億2,000万個。大きな違いがわかりますね。

 ■犬の聴覚

 犬の耳は、人間には聞こえない周波数の音でも、犬は遠いところで聞くことができると言われています。人間の周波数(16〜2万ヘルツ)犬の周波数(80〜4万ヘルツ)

 人間よりもはるかに優れていることがわかりますね。高い音や小さな音を聞き分け、人間の約2倍、高い音を聞き分けると言われています。

 ■犬の味覚

 犬の味覚は聴覚や嗅覚とは反対に、あまり発達していません。甘みは敏感に感じとることができますが、食べ物のおいしさはにおいで判断しています。味を見分ける細胞の数が人間の6分の1程度のようです。

 ■犬の触覚

 犬にも全身に触覚があり、鼻先や口周辺、しっぽや下腹部が敏感です。

 ■帰巣本能

 この不思議な能力の解明は難しいと言われていますが、遠く離れた場所からでも、家まで帰って来ることがあります

 ワンちゃんは不思議な能力をたくさん持っていることがわかっていただけたかと思います。犬の気持ちを理解し、トイプードルを飼うと、より犬の気持ちになれると思いますよ。ペットとのコミュニケーションをたくさん楽しんで欲しいと思います。

 

トイプードルの出産と交配

 トイプードルの出産と交配についてお話したいと思います。

 初めての交配は年齢が1才以上で、発情の2回目以降が理想とされます。ただ交配させるのではなく、生まれた子の貰い手も生まれる前から、きちんとしておいたほうがいいでしょう。

 万一の場合も考え、生まれてきたトイプードルのすべての子犬を、自分で飼っても良いと思う気持ちで望んでください。自宅で飼っているトイプードルがメスの場合は、交配相手の男の子探しからはじまります。ペットショップなどに相談してくださいね。

 交配の前にしなければいけないことは、まずシャンプーです。次にノミやダニ予防、そしてフィラリアの検査をします。陰性かどうか確認してください。他にお腹の虫の駆虫と、スメア検査をしなければなりません。

 次回ワクチンが出産予定日前後の場合は、早めに済ませてください。

 ワンちゃんは交配から58日〜64日目前後赤ちゃんを産みます。

 出産はスムーズとは限らず、難産になることがあります。獣医さんに連絡をとっておくようにしてください。トイプードルは比較的お産が楽だと言われていますが、命にかかわることなので、慎重に万全の体制で望んで欲しいと思います。

 トイプードルの赤ちゃんが出てきたら、母犬は子犬を包んでいる羊膜を舐めます。その行動をしない場合は、人間が手でちぎって顔を出してあげます。迷っている時間はないので、しっかり行ってください。不安なときは獣医さんがそばに居てくれると安心ですね。

 呼吸をしない子がいたら、子犬の口や鼻の中にある羊水を何回か吸いあげます。汚いなどと言っている時間はありません実際立ち会うと本当に涙がこみ上げるほど、真剣なのです。

 それでも呼吸をしない子犬は、両手ではさんで、遠心力で吐き出させるようにします。このやり方は事前に獣医さんに教わってください。頭を固定しなければならないので、きちんと聞くようにしましょう。

 弱々しく少しだけ口で呼吸をしている子犬は非常に危険です。鼻で呼吸が出来るまで背中をこすり続けないと死んでしまう事があります。

 飼っているトイプードルの子供が欲しいという軽い気持ちだけで、お産をさせることは危険なことがたくさんあります。しっかりとお産について調べたり、勉強したりして、万全の体制で、お産に立ち会って欲しいと思います。