濡れたメディアからのデータ復旧

市販ソフトによるデータ復旧

 WindowsXPにはフォーマットしてしまったディスクからデータの復旧を行う機能はついていません。フォーマットされたディスクからデータ復旧する方法は市販ソフトを使うことが一般的です。フリーソフトにもデータ復旧ができるものもあるようです。しかし、市販ソフトは有償なだけあって、フリーソフトにはない使い勝手と機能を備えているものがほとんどです。有償とはいえ安価なソフトも多く販売されており、入手しやすい状況となっています。

 市販ソフトには、目的によってさまざまなデータ復旧用のソフトがあります。市販ソフトはどのような機能を備えているのでしょうか。ごみ箱から削除されたファイルのデータ復旧を行う機能があります。再度データ復旧ができないようにデータを完全に削除する機能があります。クイックフォーマットされたディスクからデータ復旧する機能があります。完全フォーマットされたディスクからデータ復旧する機能があります。差分バックアップする機能があります。

 一般的に高価なソフトであればこれらの機能を複数使用できるようです。ごみ箱から削除されたデータの復旧がしたいだけであれば、フォーマットされたディスクからのデータ復旧の機能は不要です。セキュリティを重視しているのであれば、データ復旧できないようにする機能がある商品を選んだほうがいいでしょう。置かれている状況や、どの機能を必要としているのか、また購入資金と相談して最適なソフトを選ぶようにしたいものです。

 

濡れたメディアからのデータ復旧

 CDやDVDなどは、水やコーヒーなどの液体をこぼしても布などでふき取ってやれば大丈夫です。なぜなら、これらは樹脂でコーキングされているからです。また、ハードディスクはアルミのケースに収められているうえ、パソコンの内部に格納されているので、まず大丈夫でしょう。

 しかし、フロッピーディスクやMOディスクなどは水などの液体をこぼしてしまうと大変なことになります。なぜなら、これらは磁気メディアで、磁気メディアは液体に非常に弱いものであるからです。液体をこぼしてしまった磁気メディアから確実にデータ復旧をしたいのであれば、水分をできる限り取り除かねばなりません。水分を取り除くといっても、ドライヤーを使うなど、熱で水分を蒸発させることは避けたほうがいいようです。なぜなら磁気メディアは熱にも弱いからです。

 水分を取り除くためには、乾いた布や脱脂綿、吸湿性の高いティッシュやキッチンペーパーを用いるといいようです。ただし、拭いたりこすったりしてはいけないようです。水分が除去できたら、できる限り常温で自然乾燥させることが確実なデータ復旧につながるようです。

 運がよければ、ファイルを読み込むことができるかもしれません。しかし、一時的に読み込むことができているだけかもしれないので、完全なデータ復旧とはいえません。すぐに他のメディアにバックアップをとったほうがいいようです。そして、一度液体をかぶってしまったメディアは使わないほうが賢明です。