データ復旧の考え方

データ復旧時の保存先

 データ復旧の段階で問題となるのが、「どこにデータ復旧するのか」、「データ復旧の保存先はどこか」ということです。今の時代のハードディスクは100GB以上であることがあたりまえになっており、そこに保存されるデータの量は膨大になります。特に動画データや音楽データなどはデータ量が多くなりがちです。例えば、ハードディスクの容量が40GBであったとすれば、DVDならば12枚、CD〜Rならば60枚も必要になります。作業の手間と時間を考えると、データ復旧の保存先にはハードディスクにするのが現実的のようです。100GB以上の外付けハードディスクなら1万円前後で購入することができます。作業は少し面倒ですが、デスクトップパソコンであるならば内蔵型ハードディスクも使用できます。ハードディスクならば、データ復旧後もデータの保存用として再利用することもできます。

 しかし、パソコンに内蔵されたハードディスクの構造によっては、2台目のハードディスクがなくてもデータ復旧できることがあります。ハードディスクが複数の領域に分割され、Cドライブの他にDドライブがあるような時です。Windowsの復旧に使用するリカバリーディスクはCドライブだけを初期状態に戻すことが一般的です。同じハードディスクであってもDドライブのデータは保持されます。そこで、Cドライブ中の消えてしまっては困る大切なデータはDドライブにコピーしておくのです。そうすれば、リカバリーを行ってもデータは残ります。

 

データ復旧の考え方

 ハードディスクが物理的に故障していなくても、システムファイルやレジストリの破損などでWindowsが起動しなくなります。すると、データを読み込むことができません。しかし、物理的な故障と違ってデータが消えてしまったわけでもありません。Winwowsを修復すれば、データ復旧することが可能です。注意点はWindowsが修復する過程でハードディスクの中のデータが消えてしまう可能性がある、ということです。セーフモードでWindowsが起動しない場合は、データ復旧するのは難しいようです。そのため、多くの場合Windowsを再インストールすることになります。パソコンの多くはWindowsだけをインストールするのではなく、リカバリーディスクを使ってハードディスク全体を初期状態に戻してしまいます。そのため、Windowsを復旧しようとするとデータまで消えてしまうことになります。そこで、大切なデータを失わないためにリカバリーディスクを使う前には何らかの形で、データのバックアップを取る必要があります。外付けのハードディスクにコピーしたり、CD〜RやDVDにコピーしたりします。

 Windowsが起動しない状態でデータを取り出すのは難しく、ちょっとしたコツがいるようです。Windowsが起動しないのにどうやってファイルをコピーするのか、という疑問もでてきます。しかし、ハードディスク内のシステムが壊れていてもCD〜ROMからパソコンを起動させることができるのです。