DLLファイルのデータ復旧

MBRのデータ復旧

 ハードディスクからWindowsが読み込めない、というときがあります。つまり、パソコンは起動するもののOSの起動ロゴが始まらない、というようなトラブルです。

 ディスクの先頭にはMBR(Master Boot Record)という領域があります。パソコンが起動するとMBRに記録された「Boot Loader」というプログラムが起動します。そしてディスク領域の大きさや位置などを記録したパーティションテーブルを読み込み、起動するパーティションのブートセクタを読み込みます。そして、ブートセクタに置かれたプログラムは、そのパーティションにあるOSを起動します。パソコンは起動するがOSが起動しない時は、「Boot Loader」が破損している可能性があります。このプログラムのデータ復旧を行えば、トラブルは解決できるかもしれません。

 起動ドライブ(通常はCドライブ)を開きます。「boot.ini」「bootfont.bin」「ntdetect.com」「ntldr」の4つのファイルをフロッピーディスクにコピーしておきます。しかし、この操作はトラブルが発生する以前にしておかなければなりません。トラブルが発生したら、このフロッピーディスクからコピーすることによってデータ復旧を行います。

 Boot Loaderの関連ファイルには隠し属性が付けられています。コピーする際には、事前に表示できるように設定しておく必要があります。

 

DLLファイルのデータ復旧

 つい昨日まで普通に起動していたアプリケーションソフトが急に起動しなくなってしまうことがあります。このような時はDLL(Dynamic Link Library)がなくなってしまった可能性があります。DLLとは、Windowsにおいて複数のアプリケーションが共通して利用するプログラムを部品化して保存しておく手法のことです。必要に応じてプログラムをメモリに呼び出して利用します。同じプログラム部品を複数のアプリケーションソフトが利用するのでディスクやメモリ容量の節約につながる、というメリットがあります。DLLのデータ復旧を行わないと、アプリケーションソフトは正常に起動しません。別のアプリケーションソフトをアンインストールした時に一緒に削除してしまった可能性があります。アプリケーションソフト起動時に「○○.DLLが見つかりません」というメッセージが出てきたら、DLLのデータ復旧を行います。

 インターネットにはDLLのファイルが公開されているサイトがあります。そのサイトからDLLファイルをダウンロードすることができます。検索サイトを利用すれば、ほとんどのDLLが見つかるようです。

 アプリケーションソフトを削除するときには、ソフトをフォルダごと「ごみ箱」に捨ててはなりません。そうすると、DLLも一緒に捨ててしまう可能性があるからです。ソフト独自のアンインストール機能を利用するか、「プログラムの追加と削除」から削除を実行したほうがいいでしょう。