岡田武史の著書「指揮官・岡田武史」

岡田武史、企業の社外取締役就任

 「岡ちゃん」こと岡田武史氏ですが、企業の社外取締役に招聘されたということを知っていますか?

 招聘したのは携帯電話向けのコンテンツ配信会社である日本エンタープライズというところだそうです。主に着うたやゲーム・動画のコンテンツ制作・配信しており、また、クライアントに大手企業が多いのが特徴の会社のようですね。特に現在はKDDIとの結び付きがかなり強く、好調のKDDIに乗っかっていく形で一層伸びていくことが予想されているそうです。

 なんでも、岡田氏と日本エンタープライズ植田勝典社長とは旧知の間柄だそうで、植田社長から直々「協力して下さい」と申し出を受け、岡田氏も快諾したといいます。8月の株主総会および取締役会において正式に承認される予定なんだとか。起用の意図は「業績が拡大する中、課題である組織力強化と人材育成の為に、岡田武史氏のサッカーの指導者生活で培った豊富な経験、幅広い見識を生かしてもらいたい」という狙いからだそうですね。サッカー論というものが企業論にどれくらい活かされるのかは分かりません。ですが、ある意味でサッカーも組織論的な面があるので、非常に興味深いチャレンジではありますね。

 もちろん岡田氏の知名度を生かしたPR効果というのも大きいものがあるでしょうね。そういえば中田英寿氏が東ハト執行役員に就任して随分話題になったりしたことを思い出しました。

 なにはともあれ岡田氏の経営者としての手腕というものにも注目したいですね。

 

岡田武史の著書「指揮官・岡田武史」

 岡田武史監督は著書もいくつか出していますが、そのひとつに「指揮官・岡田武史」というものがあります。では、この本について簡単にですが紹介してみたいと思う次第です。

 この本が発売されたのは岡田氏がコンサドーレ札幌の監督として指揮をとっていた頃ですね。ですから今からすると若干古くささは感じるかもしれませんね。

 内容は波乱の道を歩むことになった指導者の胸の内に、朝日新聞のサッカー担当記者が熱く迫っていく・・・というもの。朝日新聞のスポーツ面に連載されていた「岡田武史の301日」を単行本化したものですね。岡田氏へのインタビューと朝日新聞記者である著者の取材の足取り、思いなどを重ね、当時を振り返ったものとなっており、岡田氏の考えや現地の様子などがリアルに伝わってくるのはよいですね。

 急遽の代表監督就任の要請に対応し、日本を史上初のワールドカップへと導いたプロセスは何回読んでも感動せざるをえません。また、その知性だとか家族を大事にする優しさだとか監督としてのみではなく、一人の人間「岡田武史」としての彼の魅力にもなかなか惹かれるものがありますね。

 それにしても表紙のジャージもいい味を出していますね。やはり岡田監督はスーツよりもジャージが良く似合うと思います。メガネと一緒にトレードマークみたいなものですね。

 少々古い本ではありますが、当時を懐かしむ意味でも、もし興味がある方は本屋さんなどで探してみてくださいね。