岡田武史、W杯までの道

岡田武史監督が率いたW杯

 ご存知の通り岡田武史さんはW杯で日本代表の指揮を初めてとった監督です。

 W杯ではアルゼンチン、ジャマイカ、クロアチアと同組。初戦のアルゼンチンは苦戦が予想されました。相手はW杯を2度制している強豪中の強豪ですから無理もありません。

 試合はGK川口の好セーブ連発などで耐えます。しかし防戦一方という感は否めず、一瞬の隙を突かれてバティストゥータに決められ、そのままこれといった反撃もできないままタイムアップ。日本のW杯初試合は0〜1で敗戦となってしまいました。スコア以上に力の差を感じた試合だったような気がします。

 2戦目の相手はクロアチアでしたが、この試合は前半日本がやや押し気味で進めます。しかし、またもや後半にスーケルに1点を奪われ、攻撃的な選手を投入して反撃を試みるも、0〜1で敗戦。W杯の壁の高さをまざまざと感じさせられましたね・・・。

 3戦目はジャマイカ。すでにグループリーグ敗退が決まっている両国でしたが、なんとか1勝して母国に帰りたいところです。

 「ジャマイカには勝てるんじゃないか」

 そんな日本国民の期待があったと思います。私も正直言ってそういう気持ちで観ていました。ですが、それも裏腹に、この試合も中山雅史のW杯日本史上初ゴールで1点を入れるも、1〜2で敗戦。結局、岡田武史体制の日本にとって初めてのW杯は、3戦全敗という結果になってしまいました。

 とにかくW杯の壁の高さを感じた3試合でしたね・・・。

 

岡田武史、W杯までの道

 岡田武史監督が指揮をとった日本代表の試合は15試合あります。その中でW杯出場までには5試合の指揮をとりました。

 加茂監督が更迭され、日本代表監督に就任した岡田氏が最初に指揮をとったのが1997年10月11日のW杯アジア最終予選・ウズベキスタン戦。最終予選の前半4戦で1勝1敗2分けと苦戦しながら臨んだこの試合は、ウズベキスタンに先制を許すも、試合終了2分前にかろうじて同点に追いつき、最悪の事態は免れました。

 その次のUAE戦はフォーメーションを変更して臨むもまたもや1〜1のドロー。嫌な空気が流れます。

 しかし、次の韓国戦では日本にもツキが味方をしてくれたといえるかもしれません。韓国はすでにW杯出場をこの試合を待たずに決めていました。そのためアウェーとはいえ、日韓戦独特の緊迫感というものはそれほどなかったのです。韓国選手はいつものような日本戦で見せるガッツは見る影もなく、日本は2〜0で勝利。そしてこれで勢いに乗ったのか、3位決定戦進出がかかるカザフスタン戦にも5〜1で圧勝。イランとのW杯出場権をかけた3位決定戦へと駒を進めることとなります。

 そして、日本サッカー史に永遠に語り継がれるであろうイラン戦。日本は先制をするも、イランに逆転され、苦しい展開。しかしW杯初出場へ意地をみせる日本は同点に追いつき、そして未だ記憶に新しい途中起用・岡野のゴールで悲願のW杯を決めました。岡田武史体制から5試合目。あの試合は本当に壮絶でしたね。