人の嫌がる仕事も大事な仕事です

患者さんとの触れ合い

 医療事務の仕事をしていて、一番感じるのは人と人との触れ合いの温かさです。私が勤務するクリニックは、市街地から少し離れたところにあります。来院される患者さんも、近隣に住む御高齢の方が多いのが特徴です。

 クリニックには、掲示物やクリニックからのお知らせなどを貼っているのですが、時折、ここに患者さんの作品が飾られます。絵画であったり、折り紙であったり、季節にあった作品を持ってきて下さいます。どれも素晴らしいものばかりで、皆さんの腕のよさには驚かされます。また、家に花が咲いてはクリニックに飾れるように持って来てくださる方、とれたての野菜を持ってきてくださる方などがいて、大きな病院では味わえないであろう温かみを感じることができます。

 そんな患者さんの話し相手になるのも、とても大事な仕事です。というよりは、仕事に関係なく話しこんでしまうことが多いのですが・・・!医療事務には女性が多いのも、こうした役割に向いているからでしょう。さすがだなと思わせるのは、やはり年配の女性スタッフです。相槌一つ打つだけで、患者さん達はとても嬉しそうに話して帰っていきます。

 医療事務は資格がなくても働ける職場です。また、採用される年齢制限も不問のところがあります。このような医療機関は、医療事務の知識のみならず、こうした対応が出来る人を望んでいるからなのかもしれませんね。たとえ資格がなくても、高齢者と接することが得意な人や聞き上手な人は、楽しみながら仕事を覚えていけるでしょう。

 

人の嫌がる仕事も大事な仕事です

 人はきれいな所に集まります。景色がきれいなところ、水がきれいなところ、空気がきれいなところ・・・病院においても、常に清潔できれいにしているところには、患者さんも働いているスタッフにとっても気持ちが良いものです。

 総合病院のような大きな病院では、清掃担当の方が働いている姿を見る事ができます。しかし、クリニックのような病院は、医療事務などのスタッフが掃除をしていることが多いのです。私の働く病院も、まさにそれにあてはまります。トイレ、駐車場、診察室、待合室、更衣室・・・全ての場所を全員で毎日、掃除しています。待合室に置かれている雑誌の入れ替えや飲料水の補充も、定期的に行う仕事です。医療事務とは全く関係のない仕事ですが、大事な仕事の一つです。もちろん、これらの仕事は病院だけではなく、一般の会社やサービス業などでも行われている仕事でしょう。

 病院というところは、場所柄 時には患者さんの嘔吐処理を行わなくてはいけません。高齢の患者さんの場合は、トイレが間に合わないこともあります。看護師さんは、仕事で忙しいので、どうしてもこれらの処理は医療事務である私達の仕事になります。このような仕事を苦とも思わず、自然に出来る同僚がいますが、やはり患者さんからの信頼も厚いものです。人が嫌がる仕事も真面目に取り組むことが出来る人は、仕事の出来る人なのでしょうね。

 医療事務は、まさに『縁の下の力持ち』的な存在といえるでしょう。